公開して3年も経つのにいまだにカルトなファンを増やし続けているRPG「UNDERTALE」を、Nintendo Switch版が出たタイミングで遅まきながらプレイしました!自分にとって大きな学びがあったのでまとめました。
UNDERTALEってどんなゲーム?
アメリカ人の作曲家兼ゲーム開発者であるトビー・フォックスがほぼ一人でPC向けに開発したRPG。独特な世界観とすばらしい音楽で人気を博し、PSやNintendo Switchにも移植されました。
初プレイ時に驚かされるのはバトルです。まるでシューティングゲームのように相手の攻撃をかわしながら戦うのですが、その攻撃もバラエティに富んでいて、単なるHPの削りあいではないところがユニークです。また、会話や行動によってバトルを回避することもできます。
誰も死ななくていいRPGとは
このゲームのキャッチコピーは「誰も死ななくていいやさしいRPG」です。普通のRPGのように相手を倒しながら進んでいくと本当のエンディングは見れません。真のエンディングを見るには誰も傷つけずにクリアしなければいけません。
相手を倒さないということはすなわちレベル1のまま進めることになるので難易度は上がります。つまり、相手を受け入れて丸く収めるほうが戦うよりも難しいのです。よくできてますね!
遊び心がすさまじい
自分がゲームを作るときは、すべてに必然性を持たせたくなりますし、そうでないものに時間を費やそうとは思わないのですが、トビーさんの考え方はまったく逆で、とにかく小ネタに対して全力です。結果的にそれらが世界観を形成し、プレイヤーはその虜になっていくのです。まさに無駄こそ正義。自分は考え方を改めさせられました。
たとえば、おばけの家でおばけと一緒に昼寝をしていたら宇宙に漂っているような演出になります。まったく意味はないけれど、なんかいい感じです。
「バビコ」というアイテムはもちろんあれのことで、1度使うと「シングルバビコ」になります。開発者だったらこんな特殊なアイテムは実装したくないわけですが、トビーさんはこのひとネタも決して手を抜きません。
エンディングではスペシャルサンクスの名前たちがプレイヤーに襲いかかります。すべてかわすと秘密の部屋に行けるそうですが、難しすぎて諦めました。
とにかくこんな小ネタが随所に出てきます。トビーさんは「Mother」シリーズの大ファンらしく、その影響が見られるのですが、小ネタの作り込みはMotherを超えていると思いました。エンジニアでなくアーティストが直接開発したほうが設計や工数との忖度がないぶん自由に作れるのかもしれませんね。
これからツールはますます手軽になって、アーティストによる自由な作品が増えていくと、遊ぶ方としてはうれしいですが、センスを持たない者は生存が厳しくなりそうです。余談でした。
Nintendo Switch版だけの要素
ある場所に封印されたあやしい入り口がありますが、メタトンEXを倒したあとに訪れると中に入ることができます。Joy-Conのアナログスティックの左右を外側に倒すと扉が開きます。
中に入るとストーリー中の会話に登場する「みゅうみゅう」のフィギュアが出てきます。このバトルもなかなか面白いルールになっているので、ファンの方はSwitch版もぜひプレイしましょう。
最終ボスとのバトルを終えたあとにアンダインの家の前に来ると再び会話できますよ。
それにしても、最終ボスを倒したあとに自由に移動できて、全員の会話がちゃんと変わっていて、こっそりキャラクターも追加されていたりするなんて、ものすごい作り込みですよね。そしてこのゲームをローカライズしたハチノヨンもすごすぎます。
きっとあなたもファンになる!
最初はコミカルな会話劇になじめず、自分はこのゲームにハマれないかもしれないと思っていましたが、ふつうにクリアして、次に誰も傷つけずにクリアした頃にはすっかりファンになっていました。ストーリーや小ネタをサボってはいけないということを学びました。
5〜10時間もあれば2周できるのでみなさんもぜひ遊んでみてください!