メトロイド サムスリターンズを100%クリアしました。ものすごくハードでしたが、ここ何年も味わっていなかったすがすがしい達成感に満たされています。
メトロイドは速くクリアするほどエンディングで主人公が薄着になる伝統があるのですが、あまりにも遅すぎてがっつりスーツを着たままでした。それだけ長く楽しんだからいいもん!
メトロイドは敵を倒しながら進むだけでなく、あちこちを探索しながらパワーアップアイテムを集め、進行可能なエリアを広げていくところが、マリオやロックマンとは異なるところ。
この探索がすこぶる楽しいのです!ちょっとした岩場の凹みに爆弾をおいたら岩がくだけて秘密の通路が現れたり、アイテムが隠れていたり。
こうした探索型アクションゲームはメトロイドや悪魔城ドラキュラ(キャッスルヴァニア)がパイオニアであり、海外では「メトロイドヴァニア」という用語でジャンル分けされます。
容量が少なかったファミコンの時代に生まれたアイデアが、制限のなくなった今でも愛されているのですから、本当にすばらしい発明です。
本作はゲームボーイソフト「メトロイド2」のリメイク作品で、グラフィックも音楽もかなり素敵になっていました。ひたすら薄暗い地中を巡っていたかと思いきや、突如ひらけたところに美しい景色が現れたりして、その緩急が見事でした。
開発はMercurySteamというスペインの会社が担当。そのせいかどうかはわかりませんが、従来に比べるとエレガントでアーティスティック。最近のゲームにしては簡素な印象を受けるPVでしたが、遊んでみるとその洗練された美しさに酔いしれることになります。
ちなみに彼らが新たに発案したメレーカウンター(カウンター攻撃)はバシュッときまるとすごく気持ちよいです!
そしてメトロイドのもうひとつの魅力は神秘的な超文明を感じさせるストーリー。映画「エイリアン」を彷彿とさせるような、生命の創造と暴走がテーマとなっています。本作は100%クリアすると物語の真相を匂わせるアートを見ることができます。ファンは必見です。
100%クリアするにあたって一番難しかったのは、下のトゲトゲ通路。
スパイダーボールで壁にはりついてからパワーボムを使うと、爆発の衝撃で跳ねて通り抜けられます、ってそんなん知るか!
といったように、手に入れたアイテムをあれこれ駆使するパズルゲーム的な側面は、ゼルダシリーズと共通するメトロイドの魅力のひとつです。
本作に唯一文句を言うとしたら、ボスたちの強さと硬さです。人間工学的にはよろしくない3DSのコントローラーで挑んで、何度指がつったことか。次回作を匂わせるエンディングだったので、ここはぜひとも改善していただきたいです。
海外ではMetascoreが88と高評価なのに、国内の初週売り上げは3.4万本。人気タイトルとは言えない数字ですが、これからは国内でも盛り上がる理由が2つあります。
ひとつは、まもなく発売される「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」にシリーズでも1、2を争うほどの名作である「スーパーメトロイド」が収録されていること。
そしてもうひとつはUSJにオープンする「SUPER NINTENDO WORLD」にメトロイドのシューティング系アトラクションが登場するからです。こちらはあくまでぼくの希望です。おねがい!