映画「カーズ」を観ました。さすがはPIXAR。期待を裏切りません。監督の車が好きでたまらない感じが伝わってきます。
車が主役。というより車だらけの世界で繰り広げられる物語。モンスターズインクやファインディングニモのような生き物を扱った作品に比べると女性が敬遠しそうな内容かもしれませんが、あえてそれに挑むところがヒットメーカーたる所以でしょう。
初めて予告編を観たとき、フロントガラスに目を付けるというアイデアには驚きました。普通ならライトを目にするところですが、ガラスに目があることでより表情豊かになり、車が車に見えなくなるほどキャラクターが生きていました。
古き良き車、良き景色。発展の過程でそうした大切なものを無くしてしまうのは本当に残念なことです。懐古主義気味なので共感しっぱなしのストーリーでした。話自体はオーソドックスで、車でなく人が演じたらそんなに話題になることはなかったのでしょうが、PIXARのメインターゲットはいつだって子供であるということを忘れてはいけません。心温まるストーリーにはおっさんでさえグッとくるのですから、子供の心に響かないわけがありません。
それにしてもCGのクオリティは本当に高いです。途中ドライブをするシーンがあるのですが、あまりにも景色がすばらしくてCGであることを忘れてしまいます。車に口や目があるおかげでなんとか錯覚から逃れることができましたが、もうさすがに実写とCGの見分けはつかなくなってしまいました。そのまま車のCMになってもおかしくないほどの美しい映像は必見です。
午前中だったのでやむなく吹き替え版を観たのですが、PIXARの映画は言葉のやりとりがスピーディだし、声もキャラクターにマッチしていたのでけっこうおすすめです。映画中の文字もすべて日本語になっていてお子様も安心です。