学生時代、おじさんとかがソリティアやインベーダーで遊んでいるのが理解できませんでした。世の中にはスーファミやプレステなどでもっと派手で奥の深いゲームがたくさんあるのに、なぜ大人はあんな単純なゲームで満足できるのかと思っていました。しかし、今ならわかります。 年をとると、まずRPGやシミュレーションゲームができなくなります。レベル上げが面倒臭いとか、時間がかかるとか、そういった次元でなく「これをやったところで、なにもないんだよな」と感じてしまうようになります。社会に出て時間の価値を知ってしまうと、費やした労力への対価がないと無駄に思えてしまうのです。そしてクリアしたときに得られる達成感も、よほどのものでもない限り、たかが知れていると思えてくるのです。
もうひとつは、だんだんとモノの本質が見えてくることです。付け足された演出の根底にあるゲーム性を見出せるようになります。かなり乱暴に言ってしまうと、ファミコンのF1レースとグランツーリスモが同じゲームに見えてきます。
こうなりますと、時間の価値を知る大人は、むやみに演出や設定などが盛り込まれたリッチなゲームよりも、ゲーム性の部分だけをシンプルに遊ばせてくれるものを選びたくなるのです。
そんな年老いた自分がいま一番遊んでみたいのが「ゲームセンターCX 有野の挑戦状」です。80年代風ゲームは全部新作オリジナルだそうです。こういうものを待っていました。自分にはファミコン時代のゲームが丁度良いです。