映画「トニー滝谷」を観ました。時間の経過は別れの悲しみも忘れさせてくれるのでしょうか。 イラストレーターであるトニー滝谷は編集部員として出入りしていた小沼英子に恋をし、やがて彼女を妻とする。しかし彼女にはひとつ問題があった。それはあまりにも服を買いすぎること。原作は村上春樹さんの小説「レキシントンの幽霊」に収められた短編だそうです。
この映画は感想を書くのがとても難しいです。物語は起伏も少なく坦々と進みます。にもかかわらず強烈に印象に残るのは映像美のせいでしょうか、それとも宮沢りえさんが美人すぎるからでしょうか。もし何かを食べながら観るとしたらポテトチップスやポップコーンではなく、クッキーやワッフルだと思います。(お洒落な食べ物を例にしたかったのですが浮かびませんでした。)
トニー滝谷はなぜか金持ちです。彼の家はとても広く、窓も大きく、家具も立派。おまけに妻には高級な服を何着も買わされて、それでも妻を愛しているのです。どれだけ売れっ子なのでしょう。こんな旦那さんがいたらと、世の女性は思うに違いありません。まるで少女漫画の主人公のようです。
お金持ちであっても移動が亀なら愛嬌があっていいんですが、そうでなかったのでちょっと妬ましかったです。